こんにちは!
あっという間に夏のようですね。
夜は冷えるので、体調にはお気をつけください!
さて、
先日発売した、テザーツールズ Air Directをご存知でしょうか?!
今まで、テザー撮影の際
ネックになるのが、USBケーブルの存在でした。
USBケーブルでつなぐことにより、カメラマンの動きに制限ができてしまったり、
ケーブルに足を引っ掛けてしまったりというトラブルも多々ありました。
今回ご紹介するテザーツールズ Air Directは
Air Direct自体から発するWi-Fiを直接PCにつなぐことで
安定した画像転送を実現し、新しいテザー撮影を可能にするアクセサリーです!
*なんか設定が難しそう…どうやって使うの?!
まずは、お手元に
Air Directと接続するカメラを用意します。
Air Directに付属のバッテリーもしくは、Canon純正LP-E6を装着します。
次にAir Directとカメラを、付属のケーブル6種の中から選び、接続します。
(この時まだカメラの電源は入れずにおいてください!)
そのあと、
https://www.tethertools.com/adu/
こちらのサイトに行き、必要事項を記入いただきます。
Device SSIDは、本体側面に印字されていますので、そちらをご入力ください。
そのままサイトを進むと、ダウンロードページにいきますので
Mac用、Windows用それぞれ、ご自身のPCに合わせてダウンロードしてください。
(ここからはMacでの接続例をご紹介いたします。)
ダウンロード、インストールが完了すると
アプリケーションに『ADU』というアプリケーションが追加されます。
そちらを開くと
このように表示がされます。
次に、Air Directの電源を入れます。
側面にあるライトのうち奥側が、青色に点灯し、約5秒程度待つと
点滅し始めます。
この状態が、接続先を探している状態です。
このようになりましたら
PC本体でのWi-Fi接続先を設定します。
しばらくすると、接続先に
“AIR_DIRECT_〇〇(個体SSID)_5(もしくは2.4)”が表示されますので、そちらを選択し、接続されるまでお待ちください。
これで接続は完了です!
きちんと接続できていればADUアプリケーション内の表示が
このようになります。
下の”□Bridge to : “ですが
Air Direct経由で、環境Wi-Fiに接続したい場合に使用します。
使用する場合は、selectボタンを押すと、その場の環境Wi-Fiが一覧で表示されますので、
接続したいWi-Fiを選んでいただき、パスワード等を入力すると設定ができます。
設定ができましたら、
先ほどのconnect画面の、下チェック欄を押すと、接続を開始します。
こちらですが、
この環境Wi-Fiに接続したからといって、転送が早くなったりというものではありません。
基本使用せずに使った場合、PCとAir Directの1対1で接続してしまうため、PCがインターネットに接続されていない状態になります。
テザー撮影をしながら、インターネットを使う場合や、
AdobeのCCアプリケーションなどでインターネット接続を必要とするアプリケーションを使用する場合などで、お使いいただくものとなっております。
この後は、通常通り、カメラの電源を入れ
それぞれのテザー撮影アプリケーションを立ち上げ、ご使用ください。
いかがでしょうか?
少し手順は必要となりますが、一度設定を行ってしまえば、
Wi-Fiに接続するのと変わらない作業のため、複雑な作業はありません!
ぜひお試しください!
*実際使えるの?どのカメラでもいけるの!?
長年プロカメラマンにとって、無線でのテザー撮影は、一種のテーマでした。
メーカー純正のもの、Wi-Fiカード、さまざまなブランドのテザー撮影アクセサリーなど
試されて、試行錯誤された方も多いかと思います。
しかし、カメラメーカー純正ソフトウエアでは動くけど、他では動かない。
カメラの画素数や、設定に左右される。転送にすごく時間がかかってテンポよく撮影ができない。
など、課題も多いアクセサリーです。
今回のAir Directも、
100%全てのカメラ、設定、アプリケーション、環境で使えるわけではありません!!
しかし、使い方、設定によっては、有効性の高いものだと思います。
どこまで行けるのか?!検証いたしましたので、ご覧ください。
*Canon EOS 5D Mark IVでの検証結果
テストした際の
PCスペックは、MacBookPro(15-inch 2017) mac OS High Sierra 3.1GHz Corei7 メモリ16GB です。
みなさま様々なカメラをお使いだと思いますが、
まずは、キヤノン機での検証結果をご覧ください。
プロカメラマンの間で、テザー撮影の際に使われることが多い
CaptureOne Pro20での結果です。
AirDirect 5G | AirDirect 2.4G | USB接続 | |
JPEG(L)のみ | 2~3秒 | 3~4秒 | 1~2秒 |
RAW(M) | 4~5秒 | 7~8秒 | 2~3秒 |
RAW | 6~7秒 | 9~10秒 | 2~3秒 |
JPEG(L)+RAW(M) | 5~6秒 | 8~9秒 | 1~2秒 |
JPEG(L)+RAW | 6~7秒 | 10~11秒 | 4~5秒 |
Air Directは、5GHz接続と2.4GHz接続をお選び頂けます。
もちろん5GHzの方が、転送が早くなるため、条件がない限りは、5Gでお使いいただくことをお勧めいたします。
また、7枚の連写で最後の1枚が転送されるまでにかかる時間ですが
5GHzでの接続、JPEG(L)のみ 12~13秒程度でした。
次に
EOS Utility 3でテストしました。
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AirDirect 5G | AirDirect 2.4G | USB接続 |
JPEG(L)のみ | 2~3秒 | 3~4秒 | 1~2秒 |
RAW(M) | 4~5秒 | 7~8秒 | 1~2秒 |
RAW | 6~7秒 | 9~10秒 | 1~2秒 |
JPEG(L)+RAW(M) | 4~6秒 | 9~10秒 | 2~3秒 |
JPEG(L)+RAW | 4~6秒 | 11~12秒 | 3~4秒 |
次に
Adobe Lightroom Classicでのテストです。
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AirDirect 5G | AirDirect 2.4G | USB接続 |
JPEG(L)のみ | 2~3秒 | 3~4秒 | 1~2秒 |
RAW(M) | 4~5秒 | 7~8秒 | 1~2秒 |
RAW | 5~6秒 | 9~10秒 | 1~2秒 |
JPEG(L)+RAW(M) | 5~6秒 | 9~10秒 | 2~3秒 |
JPEG(L)+RAW | 6~7秒 | 10~11秒 | 3~4秒 |
いかがでしょうか?
やはり有線(USB接続)でのスピードには劣ります。
しかし、JPEGでの撮影であれば、特殊なスピード感を求める撮影以外であれば、ストレスを
感じることなく使えるスピードだと感じましたし、
RAWも、USB接続でかかっているスピードを考えると、使えると言える範囲のスピードだと思います。
*Canon EOS Rでの検証結果
最近では、ミラーレスでの撮影も増えているかと思います。
一昨年発売した、EOS Rの検証結果をご覧ください。
CaptureOneでのテスト
AirDirect 5G | AirDirect 2.4G | USB接続 | |
JPEG(L)のみ | 3~4秒 | 3~4秒 | 2~3秒 |
RAW(C) | 4~5秒 | 5~6秒 | 2~3秒 |
RAW | 5~6秒 | 8~9秒 | 2~3秒 |
JPEG(L)+RAW(C) | 6~7秒 | 6~7秒 | 4~5秒 |
JPEG(L)+RAW | 7~8秒 | 10~11秒 | 4~5秒 |
EOS Utility 3でのテスト
AirDirect 5G | AirDirect 2.4G | USB接続 | |
JPEG(L)のみ | 2~3秒 | 2~3秒 | 1~2秒 |
RAW(C) | 4~5秒 | 5~6秒 | 2~3秒 |
RAW | 5~6秒 | 8~9秒 | 2~3秒 |
JPEG(L)+RAW(C) | 5~6秒 | 6~7秒 | 2~3秒 |
JPEG(L)+RAW | 7~8秒 | 9~10秒 | 2~3秒 |
Adobe Lightroom Classicでのテスト
AirDirect 5G | AirDirect 2.4G | USB接続 | |
JPEG(L)のみ | 2~3秒 | 2~3秒 | 1~2秒 |
RAW(C) | 4~5秒 | 5~6秒 | 1~2秒 |
RAW | 5~6秒 | 8~9秒 | 2~3秒 |
JPEG(L)+RAW(C) | 5~6秒 | 7~8秒 | 2~3秒 |
JPEG(L)+RAW | 7~8秒 | 9~10秒 | 2~3秒 |
いかがでしょうか。
5DMk4に比べ、少々全体的に遅くなるイメージです。
転送スピードは、画素数、データ容量だけでなく、
プレビュー転送のロジックや、内部処理の方法の差でも、違いが出ます。
そういった点から、差が出たものだと思われる検証結果でした。
いかがでしょうか?
この結果で、使えると感じた方も、使えないと感じた方もいらっしゃると思います。
スピード感は、それぞれ差がありますが、接続の安定については、すごく優秀です。
一度接続してしまえば、切れてしまったり、接続が不安定になったりということは、ほとんどありません。
もちろん、全てのシチュエーションでつかえるものではないと思いますが、
シチュエーションによっては、有効性は高い商品だと思います!
また、この製品は本国アメリカでも、今年発売したばかりの製品です。
今後、ファームアップを重ねていくことによって製品が良くなっていく可能性も存分にある製品です!
店頭では、実機でのテストも可能ですので、ぜひご来店の際は、ご相談ください!
このあと、Nikon,SONY,FUJI,PhaseOne,ハッセルブラッドでも検証しておりますが
少し長くなってしまったので、本日はここまでにします!
続きをお楽しみに♪