こんにちは!
年末のそわそわ感も、今年はまた違った感覚ですね。
忘年会も行えず、寂しい気持ちもありますが
今年は家で飲むお酒を楽しみたいと思います!
さて、先月開催された
InterBEEオンラインはみなさんご覧になられたでしょうか?
本来毎年幕張メッセで、超大規模で行われる映像・放送機器展ですが
今年は、オンラインでの開催となりました。
もちろん、安全が確保されている面では、オンラインは安心ですが
なかなか、特にフォトグラファーの方にとって
動画機の情報収拾を行うのは大変ではないでしょうか?
そこで!
今回は、InterBEEで展示されていたものから、定番品、InterBEEには出展されていないけど
絶対知っておくべき!機材をまとめてご紹介していきます♪
また、今回は
GIN-ICHIスタッフがチョイスするだけではなく、
より現場を知る、ビデオグラファーLimeTec 栁下隆之さんと対談しながら
新製品情報から、知っておくべき機材の選び方をお伺いいたしました!
では、早速カメラ編からスタートです♪
*フォトグラファーこそ、知っておきたい『SONY FX6』
InterBEEで発表され、多くのビデオグラファーを魅了した”FX6”
もともとSONYで長年愛されていた
スーパー35mmCMOSセンサーのシネマカメラ
の”FS”シリーズから
昨年発売されたフルサイズセンサー機の”FX”シリーズ。
そして今年、シネマの映像表現と、皆様も馴染み深いαシリーズの技術が融合された
小型、軽量のシネマカメラ”FX6”が発売になりました!
フォトグラファーが動画のお仕事を引き受ける際
カメラに求める要素は、もちろん多々あると思いますが
写真も動画も1台で。という意味では、写真が撮れないFX6はなかなか興味が湧きにくい機種だと思います。
しかし、実際に店頭で、
どういった映像制作をされるのかお伺いしていくと、
それは一眼ではなく、ビデオカメラを使っていただいた方が良いのでは…?と感じるシーンもよくあります。
というのも
特に広告カメラマンなどで、
たとえば食品のイメージで、シズル感を出すために、水滴が落ちる瞬間を撮りたい。また、ビューティーで、髪がふわっと広がる瞬間を撮りたい...などなど、クライアントからハイフレームレートでの撮影を求められることも多いとお聞きします。
しかし、そういった撮影を一眼レフで実現できるカメラは、ぐっと種類が減ってきます。
また、一眼レフ機で4K120Pなどが撮影できるカメラであっても、撮影できる時間が限られていたり
フルサイズセンサー機なのに、4K120Pの場合は、クロップされてしまったり…と、なかなか悩みどころも多くなってきます。
しかし、FX6では、4K120Pをフルサイズ全画素読み出しで使用することができます!
また、みなさんもかなりご自身で勉強され
マイクや、フィルターなどを使用するため、リグを組んだり、という工夫もされていますが
よく陥りやすいのが、もりもり周辺機器を積んでいった結果
最終的にはビデオカメラより、重たく、高額になってしまったり…ということも、多々あります。
もちろんそういった使用方法でしか実現できない撮影もありますが
例えば、FX6はNDフィルターが、バリアブルで内蔵されているため
ボタン一つON/OFFと、ダイヤルで無段階に変えることができますし
音声もXLR端子が2系統付いており、またファンタム電源にも対応しています。
これだけ見ても凄く便利そうですよね。
また、αユーザーであれば、お持ちのレンズは全てそのまま生かすこともでき、
ボディも大きく安定しているため、もちろんシネレンズとの相性も抜群です。
そして、FX6では、αで培われたAF性能も搭載しているため、ビデオカメラだからと気負わず手軽に使用できます。
いかがでしょうか?
ぐっとSONYシネマカメラを身近に感じていただけたのではないでしょうか?
そのほかにも、周辺環境の安定性は、圧倒的なので、ぜひこれからは選択肢に入れていただきたい1台です。
また、
銀一株式会社が輸入代理店を行なっているカメラリグブランド、クロジールから
FX6用のリグも発売になりました!
こういったカメラで多いショルダー型での運用が
しやすい形になったベースプレートや
ハンドルが拡張できる、ハンドグリップエクステンダーなど
FX6をよりパワフルに使えるリグとなっておりますので
ぜひ、合わせてご覧ください!
*”動画と写真”同時に使えるカメラという選択
2020年は、キヤノンからEOS R5、ソニーからα7SⅢ、パナソニックからS5、ニコンからZ7Ⅱ/Z6Ⅱが発売になり
より、スチール、ビデオ、両方の面から、様々な機種が検討できる時代になりました。
しかし、どの機種がいいのか…なかなか選びづらいのではないでしょうか?
ここからは栁下さんからもご意見をお伺いし、ぜひご自身のスタイルにあったものを
選ぶ手がかりにしていただければと思います!
『動画と写真 同時に使えるカメラという選択』は、思ったより選択肢が少ないとおっしゃる栁下さん。
「動画と写真を同時に使う際
先月発売になったα7SⅢは、AF性能、動画性能ともに最高だが
1210万画素という点の難点がある。
もちろんウェブコンテンツのみでの使用であれば
1210万画素あれば、問題ないという現場ももちろんあると思うが
やはり汎用性を考えると2000万画素はほしいところ。」と語る。
ご自身は、主にパナソニックのS1シリーズ、GH5をお使いになっているそうですが、
唯一の難点は、CaptureOneに対応していない点とのこと。
やはり周辺のワークフローが、スチール主体で動いている現場では、そこのネックは、なかなか拭いきれないとのこと。
ただ、ビデオグラファーである栁下さんは
ウェブ向けの仕事では、動画でインタビュー等を撮っていても、一緒に『写真も撮れる?』と聞かれに、急に写真の仕事も発生する事が多くあるとか。
そういった現場では、2000万画素クラスの一眼は、安心感も有って使い勝手が良いとのことでした。
ただ、CaptureOneの未対応と言っても
LUMIXテザーというフリーソフトがあることをご存知でしょうか?
もちろんCaptureOneのようにワンストップでテザー撮影から現像まで行えるのがベストではありますが
特にキヤノンユーザーの方は
EOS Utility→ライトルームという流れで、テザー&現像を行なっている方も多いのではないでしょうか?
それと同じワークフローをLUMIXでも実現できるということは、実は案外知られていません。
ぜひ、一度お試しいただいてみてはいかがでしょうか!!
また、AF性能の部分も、ミラーレスになりみなさん気になるところだと思います。
α7SⅢのAFはご体感いただきましたでしょうか?!
もう、本当にすごいです!
記録的な映像の場合であれば、SONYのAFはすごく有効です。
栁下さんの場合は、マニュアルレンズを使用することも多いとのことで、
AF性能は、演出として使うのかどうかによっても、性能を考える必要があると語る栁下さん。
監督やディレクターがいる現場で、その人の要求に応えるためにはAFでの演出はなかなか難しい。
もちろんウエディングなどで、自分がディレクターとしても動くシーンであれば
AFでの撮影はとても有効だが、
動画に置けるフォーカスは、演出だと考える栁下さんにとっては、AFの速度よりも、
レンズとの組み合わせでの絵作りに、重きを置いているそうです。
*カメラマンの”強み”になるレンズ選び
みなさんは、動画撮影の際のレンズ選びはどうされていますでしょうか?
もちろん動画用といえば、シネレンズとは切っても切れない関係ではありますが
ここにきて、シネレンズだけじゃない映像表現が、人気です!
栁下さん自身は
・フォクトレンダー ノクトンシリーズ
・ツアイス オータスシリーズ
を中心にレンズを揃えられているそうです。
栁下さん的なレンズ選びのポイントとしては
・回転角の大きさ
・マニュアルで使えるかどうか
・スチールレンズならではですが、フォーカスを動かした際の光軸ずれが起きないレンズか
このあたりを気にして選ぶそうですが
何よりも、”独自性”を求めるそうです。
どんどん進化しているカメラボディで作り出される絵よりも、
自分の個性としてレンズ選びをこだわることで、
このレンズ=自分の強み
として、仕事をするのも一つの手段だと語る栁下さん。
フレアやハレーションなどを、単に排除するだけでなく、個性として使い分けることで
そのカメラマンにしかない一つの個性になるとのことでした。
最近では、マウントアダプターも様々なものが出ており、
レンズ選びの選択肢を狭めることなく、使えるのも今の時代だからこそ。
その中でも、栁下さん愛用のマウントアダプターがこちら
繰り出し式ヘリコイド付きのため、より近づいての撮影も可能にするマウントアダプターです。
近年では、様々な価格帯でマウントアダプターがあるなか
決して、お求め安い価格ではないフォクトレンダーのマウントアダプター。
ですが、繰り出しの際に、安価なものだとガタつきがでるものある中
映像の中で、スムーズな動きを実現する
精度の高いフォクトレンダーのものを、選んでいるとのことでした。
さて!いかがでしょうか!
カメラや、レンズは、必ずしも絶対これが良い!とは言いにくい商品です。
このブログや、栁下さんのご意見を参考に、ぜひご一考いただければと思います!
次回は、音声機材編です!お楽しみに♪