【GIN-ICHIスタッフブログVOL.79】RODE初のヘッドホンNTH-100を徹底解剖!



最終更新日:2022.4.12



こんにちは!

あっという間に桜も散り
夏のような気温の日も出てきました!
とはいえ、朝晩はまだまだ冷えるので、毎日きていく服装に悩みますね...

さて、本日は
先日発表になったRODEヘッドホンのご紹介をしたいと思います!!

1990年代初頭に登場したRODE Microphonesでは
すでに定番となったVideoMicシリーズを始め、
世界中で愛されるマイクを数多く輩出してきました。

そんな中、RODE初となるヘッドホンが先日発表になりました。
ヘッドホンの中でも、モニターヘッドホンと呼ばれるジャンルの「NTH-100」。
今回は、ヘッドホン業界の中では後発となるNTH-100は、どこが優れているのか?!仕様詳細を徹底解剖!!
ぜひご覧ください♪




*まずはその前に、モニターヘッドホンとは?



イヤホンやヘッドホンなどは、映像を見たり音楽を聴いたりする際に欠かせないので 1個も持っていない。という方はいらっしゃらないのではないでしょうか?

そんな中でも、『モニターヘッドホン』というものを
みなさまご存知でしょうか?

普段、音楽を聴くために発売されている多くのイヤホンやヘッドホンは
より音楽を楽しむため”脚色”されているものが多いです。
当然、ものにもよるのですが、低音がより響くようになっていたり、高音がわざと尖らせてあったり…
カメラマンのみなさんの身近で例えると、ディスプレイモニターに近いです。
広く一般的に使われているノートPCのモニターと、キャリブレーションモニターでみると 全く色が違う!ということは、カメラマンのみなさんにとっては周知の事実となっていると思います。
それと同じことが、ヘッドホンでも起こります。

映像制作の現場で、
音楽を再生する際に使うイヤホンで音声を確認しながら収録し
家に帰ってきて再生したら、思ったより男性の声が小さい…?現場では気がつかなかった環境音が入ってしまっている…?
などという経験、ないでしょうか?
それは、現場で使ったイヤホンが脚色されていることにより
実際に取れている音とは違う音声を聞きながら収録してしまったからかもしれません!

では、どうすればいいのか!
そんな時に必要になるのが、『モニターヘッドホン』です。
モニターヘッドホンは、宅録やスタジオレコーディングの際にも使われるヘッドホンのことで
高解像度で、脚色されていないフラットな周波数特性で聞くことができ
原音を忠実に再生することができるのが特徴です。

キャリブレーションモニターと同じく
現場、編集、MAまで一貫して環境を整えることで、正しい”音”で音声を確認することが
モニターヘッドホンの役割です。

いかがでしょうか?!
俄然、モニターヘッドホンの必要性を感じていただけたかと思います。




*モニターヘッドホンにも色々ある?!なにが違うの?!



さて、モニターヘッドホンの必要性を感じていただけたところで
じゃあどのヘッドホンを用意したらいいの? という方も多いと思います。

モニターヘッドホンと一言で言っても
宅録で楽器収録をする際に使ったり、楽曲を編集したりする際に使ったり
ナレーション録り、動画制作現場で使う場合など、様々なケースがありますが
カメラマンのように、音の専門家ではない方からすると、なかなか選定するのは難しいと思います。
そんな中でも、
ビデオグラファーの方に、長年定番として使われてきたのがこちら





赤いラインが特徴的なこちらは、
色々なシーンで使われているので、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
30年以上前に発売されてから今日まで、多くのレコーディングスタジオにも置かれ
様々なジャンルで愛されている一台です。

近年超人気コンテンツになっている
Youtubeの THE FIRST TAKEの映像も
この900STを使っている映像が使われています。


少し脱線しましたが、
日本国内では、この900STがかなり定番として使われている状況を
ご確認いただけたのではないでしょうか。

GIN-ICHIスタジオショップでも、こちらをオススメすることがとても多く
間違いない1台だと思います!

しかし、今回!
マイクブランドとして、その人気を確立させた、
音のプロフェッショナルであるRODEから初の
モニターヘッドホンが発売になりました!

では、RODE初のヘッドホンをご紹介していきます!




*進化したヘッドホン。最高のつけ心地を!





何と言っても、目を引くのは、この形!
本国オーストラリアの”音”のプロフェッショナルRODEが、考え抜いた設計で
最高のつけ心地を追求しています。

前述でご紹介したSONYの900STよりも
100g程度重たくはなっていますが、独自の機構で、心地よくフィットして重さを感じにくい機構になっています。

この三角にも近い楕円の形は
耳全体をしっかりを包み込み、一方で圧迫感は少ないです。
形でいうと、『密閉型』になり
現場で、細かな音も聞きもらすことのないよう、程よい遮音性と音の分離性を兼ね備えているので
レコーディングだけではなく、ロケでの撮影にも向いています。





また、イヤーパッドには
放熱性の良い独自素材のCoolTech™(クールテック)ジェルが入っているので、
外ロケや、空調のつけられない室内でも、熱がこもるのを防ぎ長時間でも快適につけられます!
つけた瞬間、ふわっと伝わるひんやり感がとっても心地よいです♪



さらに、イヤーパッドとヘッドバンドには
マセラティやランボルギーニなど高級車の内装にも採用されている、メイド・イン・イタリーの高級人工皮のAlcantara®(アルカンターラ)が使われおり
ふかふかで、つけ心地がとっても良いです。



このCoolTech™ジェルとAlcantara®により、
耳や、顔に、ペタッと張り付くアノ感じがほとんどありません!

また、ヘッドバンドの長さを調節する機構に FitLok™(フィットロック)という独自のロック機構が付いているので、つけている途中で縮まってきて
頭が締め付けられてしまうことがありません!
また、自分のサイズに合わせてロックし、置いておけるので、現場でバタバタしている時も、フィット感のある状態で常にお使いいただけます!





さらに、このイヤーパッドやヘッドバンドも、交換できるようになっています。
繰り返しの耐久性試験を行ってたどり着いた設計で、かなり耐久性は高いですが、それでも
汗をかいたり、長年使うと交換したくなりますよね?!
そんな時は、交換パーツをご購入いただくことで、また新品同様でお使いいただくことが可能です。
(交換パーツについては、今後発売される予定です!  2022.4現在)







また、ここが一番のおすすめポイントですが
ケーブルの着脱が可能です!
900STですと、着脱できない機構になってしまっているので
嬉しいポイントです。
また、このNTH-100の場合、右と左
両側にケーブルを差し替えることができ、現場での取り回しに合わせて付け替えられるのも魅力的な特長です!





レコーディングスタジオの定番AKGやaudio technicaのモニターヘッドホンなどでは
ケーブル着脱式のものあるのですが
結構悩みがちなのが、着脱式だと、現場でケーブルが抜け落ちてしまう!というトラブル。
ヘッドホンはずっと身につけている形なので、不意に動いた際に引っ張られて抜けてしまうということがよくあります。
スタジオなどでは、様々な工夫がされているようですが
(実は、テザーツールズのジャークストッパーがここでも人気のようです!)
このNTH-100では、ヘッドホン側の端子に、ロック機構が付いています。






不意に抜けてしまうことがないので、 音声のモニタリングをしながらカメラを回す時も、安心してお使いいただけます!

同梱物にもこだわりがあり




このカラフルなリングは





ここに取り付けが可能で、複数台同時に使う時に識別できるようになっています!

他にも
ステレオ標準プラグ変換アダプターも付いているので
カメラやPCに刺す時は、そのまま同梱のケーブルで使い
オーディオミキサーなど、6.3mmしか端子がない場合でもお使いいただけます!




*音に関してはどうなの….?



正直、音に関しては
このブログでお伝えするのは、なかなか難しいです…
というのも、音は目に見えないため、好みもありますし、このブログを書いている私自身が音の専門家にはなれていないので、あえてここで、
意見として、音がどうなのかということに関して明言は避けたいと思います。

ただ、現場の第一線で活躍するRODEアンバサダーの方々に使っていただいたところ
とてもフラット(音の脚色なし)で、定位感、奥行き感がわかりやすいところ、
イヤーカップの形状も相まって、音が豊かに響くところなどが、とても優秀だとご評価いただいております。

とはいえ、先述の通り
カメラのレンズなどと同じく、好みの部分もあります。
もちろん、モニターヘッドホンなので
高解像度で、明瞭かつフラットなサウンドには間違いありません!
しかし、900STなど業界の定番と
聞こえ方がちがう部分もあるため、それが良いと感じるかどうかは
ぜひ、一度お試しいただき、ご自身で体感していただけますと幸いです!!

銀一スタジオショップでは
MDR-CD900STとNTH-100の聴き比べも可能です。
ぜひお立ち寄りの際は、お気軽におためしください!



■NTH-100について詳しくはこちら





→ブログ一覧へ戻る