【GIN-ICHIスタッフブログVOL.104】CFexpress TypeAにも大容量を!エンジェルバード新製品徹底解剖!



最終更新日:2023.5.19



こんにちは!

ゴールデンウィークはどう過ごされましたか?
比較的お天気も落ち着いておりよかったですね♪
私は2回もバーベキューをしてしまいました....

さて、今日は
エンジェルバードから新しく発売されたメディアについての
ご紹介をしていきたいと思います!

エンジェルバードについては
【GIN-ICHIスタッフブログVOL.24】 絶対的安心感!Angelbird SSDの魅力を徹底解剖!
【GIN-ICHIスタッフブログVOL.76】CFexpress TypeBの新時代!重要なスペックを押さえよう!


こちらの2回にて詳しくご紹介しているため
ブランド自体は知ってるよ!という方も多いかと思います。

そのエンジェルバードから、とうとう待望のアレ!が出ましたので
今日は早速新製品をご紹介していきます♪






*小型特化?!CFexpress Type A!



以前に公開した
【GIN-ICHIスタッフブログVOL.93】今さら聞けない?!規格シリーズ第4弾 メディアを学ぼう!CFカード編
でも、詳しく規格についてはご紹介しました、CFexpress。

現状では、
TypeA、TypeB、TypeC(まだ搭載カメラなし)がありますが
今までエンジェルバードのラインナップとしては、
発売以降定番商品として人気の





こちらを始めとした、TypeBのモデルしかありませんでした。

このTypeBは、Canon EOS R5やR3などハイエンドクラスのカメラに搭載されているだけではなく
一部XQDとの互換性があり、共用できるカメラもあったりと
幅広く使われているメディアです。

一方で、SONYの特に動画収録に特化されたαシリーズなどで多く採用されているメディアが
CFexpress TypeAとなっています。

TypeBよりも小型で、その分ボディの小型化にも繋がるこのメディアは、多くの注目を浴びている一方で 一番始めに搭載されたカメラ、SONY α7SIIIの発売当初は、SONYから発売されたものしか選択肢がなく、かなり価格も高額で
なかなか手がでない....という方も多かったのではないでしょうか?

α7SIIIを始め、CFexpress TypeAが採用されている多くのカメラでは
同じメディアスロットに、サイズの近いSDカードも差し込める様になっており
まだ、SDカードで使っているというお話しもよく聞きます。

その理由としては、CFexpress TyepAは
・価格が高い
・容量が大きいものがない
・まずまずとしてCFexpressにする必要がない(必要性がわからない)

などの理由があると思います。

それを解決するのが!!
今回発売した、エンジェルバード新製品です!!

では早速詳細をご紹介していきましょう!




*超大容量で超便利!新たなCFexpress TypeA!





今回新発売されたこちらのエンジェルバードAV PRO CFexpress Type Aは
一番の特徴としてはその大容量です。

今まで発売されているSONYやその他ブランドのCFexpress TypeAは、
容量が必要なシーンが多い、α7SIIIやFX3など動画をメインとしたカメラ機種に採用されているにも関わらず
長らく、160GBや320GBなどの比較的容量の小さいものが多く
映像制作をされているみなさまにとっては、少し不便に思われていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回発売されたエンジェルバードAV PRO CFexpress Type Aは
CFexpress TypeAの可能性を最大限に引き出すため、現段階でTypeAを採用しているSONYのαシリーズと、FXシリーズに焦点を絞って設計し、そのカメラでの記録要件に合わせ最適化することで、プロの映像コンテンツ制作者からのリクエストに応える最大容量の1TBを搭載することを可能にしました。

また、スピードに関しても、特注のSiP(System in Package)回路構成を採用することで、
連続動画記録に耐えうる持続速度と大容量、これらを兼ね備えたスペックを実現させました。

今回のこのTypeAでは、持続書き込み速度650 MB/sとなっており
他社のものだと、最大書き込みスピードが700 MB/sや、800 MB/sなどのものもある中、
もしかして遅いの...?とお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし!前に、
【GIN-ICHIスタッフブログVOL.76】CFexpress TypeBの新時代!重要なスペックを押さえよう!

こちらのブログでも掘り下げてご紹介しましたが、
メモリーカードの性能を図るのに最大速度で判断するのは適していません!
なぜなら、最大速度はピーク(瞬間)速度であり、絶えず発揮される訳ではありません。
特に映像制作の現場では、1枚の写真を記録するのとは違い
高解像度のビデオ記録やRAWによる連写ではデータを連続的に記録し続ける必要があるため、実際のワークフローにおいては最大速度よりも記録を維持できる「持続速度」が重要になります。
エンジェルバードでは、
すべての製品に持続速度を明記しており、これによってユーザー自身が使用するカメラの記録要件とカードのマッチングが容易に行えます。

先述したとおり、この製品AV PRO CFexpress Type Aでは、
開発焦点を当てたソニーのカメラで使用するには十分な性能となる
持続書き込み速度650 MB/sを目的とした設計になっています。
今までも、最大書き込みスピードではなく
持続速度にこだわってきたエンジェルバード製だからこその、安心感と信頼を感じますね!

ちなみに、豆知識ですが
カメラの仕様表を見れば動画記録時のビットレートが出ているので、簡単に動画記録に必要な「持続速度」が割り出せます!

例えば、
SONY α7SIIIの場合





(出展:https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7SM3/spec.html


メーカーの商品ページにこのような一覧が乗っており
XAVC S-I 4K 4:2:2 10bit 60pの場合
600Mbpsのデータ量になっています。

この様に、カメラメーカーの大半はMbpsで表記するもので、その数値を8で割るとMB/sに変換できます。 つまり、この設定の場合、600Mbps÷8=75MB/sとなり
α7SIIIで一番スペックが必要なシーンであっても
AV PRO CFexpress Type Aの持続書き込み速度650 MB/sがあれば、全く問題なく余裕で記録ができるということがお分かりいただけると思います!

さて、ここまできて
その性能を持ちながら、1TBという大容量で販売価格 85,800円 (税込)は
もちろん普通にメディアの価格として格安!という訳ではないですが 他社が320GBで9万円前後、安いものでも160GBで4万円前後という価格帯からすると
安すぎるのではないか....?!という疑問(不安)も感じられると思います。

私も疑問に思ったので、メーカーに投げかけたところ

Angelbirdは小さなブランドであり、なおかつ創業以来一貫して少数生産にこだわっています。
現在も製品の大半をオーストリアの自社で製造しており、さらには製造から流通までをすべて自社で行っている、メディア産業においては稀な存在の企業です。
それら自社生産ならではの工夫も多々ありますが「身の丈にあった利益しか取らず、クリエイターへの還元志向が高い」のも理由です。

とのことで、なにか品質の低いパーツで作っている等ではなく
徹底された自社開発でのコスト削減と、プロに提供する!という使命感による
企業努力によるものだとのことですので、ご安心いただければと思います♪

さて、ここまで
新製品エンジェルバードAV PRO CFexpress Type Aの特長をご紹介してきましたが
では実際どうなのか?!
検証してみましょう!






*α7SIIIで検証!エンジェルバードAV PRO CFexpress Type Aの実力はいかに?!




今回は
SONY α7SIIIで検証してみます!





まずは、コーデック別の記録時間から
XAVC S-I 4K 4:2:2 10bit 60pという一番容量を使う設定の場合





こんな感じで
時間は驚きの3時間44分!

実際にこのまま、容量いっぱいになるまで、USB-Cで給電しながら録画を回してみました(『自動電源OFF温度』を『高』に設定)が、3時間55分程度録画することができ、
もちろん本体、メディアもある程度熱は持ちますが、触れられないほど熱くなったり、データが壊れてしまったりということは有りませんでした。

あくまで今回のテストは、
机の上に定点でカメラを置いた状態、被写体も動かない状態でのテストのため
撮影対象物によって変動があることは、あらかじめご了承ください。

とはいえ、
あまり4K60pというシチュエーションではないかもしれないですが、セミナーなどのある程度長回しでも、大丈夫そうですね。

1TBを挿入した状態で
液晶に表示される録画可能時間を、
一覧にするとこんな感じです!



コーデック フレームレート 記録時間
XAVC S-I 4K(4:2:2, 10bit) 60p 3時間44分
30p 7時間26分
24p 9時間17分
XAVC S 4K(4:2:2, 10bit) 120p 7時間45分
60p 10時間56分
30p 15時間23分
24p 21時間36分
XAVC S 4K(4:2:0, 8bit) 120p 10時間56分
60p 14時間24分
30p 21時間36分
24p 21時間36分
XAVC S HD(4:2:0, 8bit) 120p 21時間36分
60p 39時間29分
30p 39時間29分
24p 39時間29分
XAVC S HD(4:2:2, 10bit) 60p 39時間29分
30p 39時間29分
24p 39時間29分


いかがでしょうか?!
やはり1TBあるとかなり長時間でも対応できますね。

ウェディングなど、1日中撮影をする場合や
セミナーやイベントなどの記録で長時間長回しする場合など
なかなかメディアを変えるタイミングも掴めない様な現場では
活躍間違いなし!

とはいえ!
熱問題は、メディアではどうにもできないため、カメラ側の高温による撮影ストップがありますので
実際上記の設定で、ずっと長回しできるわけではありません。

詳細は、ソニーのメーカーサイトに記載されていますが
https://helpguide.sony.net/ilc/2010/v1/ja/contents/TP0003202858.html

今回検証したところ
[自動電源OFF温度]が[標準]のとき
XAVC S-I 4K 4:2:2 10bit 60pで撮影したところ、40~45分程度で止まってしまいました。

決して手軽な価格....という訳ではないですが
SDカードではなく、CFexpressを使うことで
高フレームレートでの撮影が可能になったり、長時間での撮影が可能になったりと
それぞれカメラの最大限の能力を発揮することができますので、
ぜひこの機会にご検討いただければと思います♪






*一緒に出たエンジェルバードアクセサリーも密かに人気沸騰中!



同じタイミングで
エンジェルバードから2製品発売されており、そちらも密かに人気沸騰中ですので
ご紹介いたします!

まず一つ目が



こちらのメディアケースです!
アルミ削り出しの超超頑丈なケースで、屋外での使用も想定し設計されたタフ仕様で
世界各国のネイチャーカメラマンなどにもすでに愛用されています!

こちらのCFexpressTypeBの他
CFexpress Type A用
SD用
CFast用
の計4種類ありますので
お使いのものに合わせてお選びください!


もう一つが



こちらの、カードリーダーです!
今までエンジェルバードから出ているカードリーダー各種と同じ仕様ではありますが

・USB端子を露出させない仕様(筐体に埋め込み)
・データオフロード(読み出し時)にカードに対する不要なアクセスを遮断する書き込み保護スイッチ搭載、安全にデータを読み出し可能

など、大切な撮影データをより安全に読み出すための工夫が凝らされた、安心の1台です!





いかがでしょうか?

クリエーター目線で開発、設計され、すでに世界各国のトップクリエーターに愛されるエンジェルバードの新製品の魅力、伝わりましたでしょうか?!

今回ご紹介した製品は
どちらも、店頭で実際にお試しいただくことも可能です♪
ご自身のカメラで、この環境、この設定で試してみたい!という方は ぜひスタッフまでお声がけください!




→ブログ一覧へ戻る