【GIN-ICHIスタッフブログVOL.90】今さら聞けない?!規格シリーズ第2弾 USBケーブル解説編



最終更新日:2022.12.8



こんにちは!

家のテレビが壊れてしまい、最近新調したのですが
有機ELはすごいですね!!色が液晶とは全然違い驚きです。

さて、先日のHDMIケーブルブログはいかがでしたでしょうか?
かなりご好評いただいたので、早速ケーブルの規格ブログ第2弾!
今回は、よりカメラマンに身近なUSBケーブルについて、ご紹介したいと思います。

USBケーブルは、
スチールのカメラマンにとっては、テザー撮影時に使うケーブルとして馴染み深いケーブルの一つですし
カメラマンではなくとも、近年ではスマートフォンやPCを始め
多くの電子機器がUSBケーブルを使用した充電、通信を行うので、なにかと身の回りには
たくさんのUSBケーブルがあるかと思います。

そんなUSBケーブルですが
一言でUSBケーブルと言っても、端子のタイプ、規格、スピードなどなど
実はものすごく種類がたくさんあります。
最近では、”パワーデリバリー”という単語や
Macユーザーが混乱しがちな”サンダーボルト”など
しっかり全容を把握できている方は、なかなかいらっしゃらないのではないでしょうか?

今回は、そんなUSBケーブルの様々な規格について
ひとつひとつご紹介していきます♪




*そもそもUSBってなに?どんな種類があるの?



まずは『USBケーブル』について、お話していきたいと思います。
USBは略称で正式名称は、ユニバーサル・シリアル・バスと言う名称であり
ユニバーサル(汎用)と名前が示す通り、様々な機器をパソコン(ホスト)側に接続できるようにした規格です。
最初の規格となるUSB1.0は1996年に登場しました。(なんと26年前....!)
2022年現在、最も普及している規格と言えるUSB。
設立や歴史など話すと長くなるので、割愛していきます!
簡単にまとめると、パソコンに色々な機器を簡単に接続できるようにした規格ということです。

次に、USBには各世代があるのをご存じでしょうか?





こういったパッケージや





ものによっては、ケーブル本体にもこういった形で
『USB ◯.◯』の様に、印字されているこの数字、気にされていますでしょうか?
カメラマンさんの間では、USB3.0が採用されたケーブルが普及し始めた際に、気にされて調べられた方も多いかと思いますが
実は、想像以上にたくさんの世代(バージョン)があります。

一覧で並べると、こんな感じです。

-USB1.0 最大12 Mbitps (1.5MB/s)。
-USB1.1 最大12 Mbitps (1.5MB/s)。
-USB2.0 最大480 Mbitps(60MB/s)。
-USB3.0 最大5 Gbitps(625MB/s)。
-USB3.1 Gen 1  (5 Gbitps) ← 従来のUSB 3.0のこと
-USB3.1 Gen 2  (10 Gbitps) ← USB 3.1で新しく拡張
-USB3.2 Gen 1×1 (5 Gbitps) ← 従来のUSB 3.0, USB 3.1 Gen 1のこと
-USB3.2 Gen 1×2 (10 Gbitps) ← USB 3.2で新しく拡張(2レーン)
-USB3.2 Gen 2×1  (10 Gbitps) ← 従来のUSB 3.1 Gen 2 のこと
-USB3.2 Gen 2×2 (20 Gbitps) ← USB 3.2で新しく拡張(2レーン)
-USB4 version1 USB4 Gen 2x2 (20 Gbitps)
-USB4 version1 USB4 Gen 3x2 (40 Gbitps)
-USB4 version2 USB Type-Cアクティブケーブルで最大80Gbitps

いっぱいありますね(笑)
すごく平たくいうと、世代によって転送速度が違うと覚えてください。 詳細については、のちほどまとめます。

さて、次に
USBの端子(コネクタ)種類についてご紹介していきます。
かなり色々な種類のある端子ですが、ここではよく見る代表的なUSB端子をご紹介いたします。




*USB-A 1.0/1.1/2.0




一番スタンダードな端子です。
PCに接続する機器の中でも、あまり情報量の多くない、テンキーやマウス、USB給電型の小型LEDなどの接続の際には、まだこの端子が使われていることが多いです。




*USB-A 3.0/3.1




映像業界機器でUSB接続する機器の多くは、このタイプがかなり多くなってきました。
モニターやカメラに同梱されているケーブルのPC側などはこの端子が多いかと思います。




*USB-B 1.0/1.1/2.0




すでにちょっと懐かしくも感じるこちらの端子ですが、現行でよく見る物としては
プリンターの接続はこの端子のことが多いです。




*USB-B 3.0/3.1




雪だるまの様な形が特徴的なこちら。
近年のEIZOモニターの同梱ケーブルの、モニター側端子はこちらの端子になっていることが多いです。




*USB-C 2.0/3.0/3.1/4




最近発売される機器で最も採用されているであろうこちらの端子。
PCの接続端子や、Androidスマートフォンを始め、近年のカメラでもType-Cが多くなってきました。




*USB-Mini B 1.1/2.0




こちらは、最近は少なくなってきましたが
キヤノンの1DXや5DmarkIIIでも使われていたので、まだまだ現行でお使いになっている方もいらっしゃると思います!




*USB-micro B 2.0




少し前のスマートフォンでも多く採用されていたこちらの端子。
小型のカメラや、スピーカーなど様々な機器で、今も多く採用されています。




*USB-micro B 3.0/3.1




キヤノン5Dmark IVや、ニコンD850など、現在も多くの方に愛される一眼レフ機で採用されているUSB-micro B 3.0/3.1。
実は、写真の左半分のところは、1個前の『USB-micro B 2.0』と同じだということは、意外と知られていない...かも?

ここまで、代表的なUSB端子のご紹介をいたしました。

でもこれだけあると、なにがなんだか覚え切れない....!と思うので、
下記表に転送速度などの早見表をまとめましたので、是非ご覧ください。



下記表は世代による転送速度などの早見表

USB

1.0

1.1

2.0

2.0

3.0

3.1

3.2

4Ver

1.0

4Ver

2.0

発表年

1996

1998

2001

追加

2008

2013

2017

2019

2022

最大転送速度速度

(理論値)

12Mbitps

480Mbitps

5Gbps

10Gbitps

20Gbitps

40Gbitps

80Gbitps

最大伝送距離

5m

USB Type-Cは4mまで

3m

USB Type-Cは2mまで

1mまで

80cmまで

未定

Type A

◯(別形状)

非推奨

Type B

◯(別形状)

非推奨

USB-C

Mini-A

非推奨

Mini-B

非推奨

Mini-AB

非推奨

Micro-A

◯(別形状)

非推奨

Micro-B

◯(別形状)

非推奨

Micro-AB

◯(別形状)

非推奨


いかがでしょうか?! なにがなんだかわからなくなってしまった場合は、この表を思い出していただければと思います!




*USB Type-CとThunderbolt3(サンダーボルト)は同じ端子に見えるけど違いって?



USB Type-Cは、コネクタ規格を表します。
一方、Thunderbolt3は、主にApple製品に採用されている規格で、AppleとIntelが共同開発した規格です。
Thunderbolt自体は、FireWireの後継として開発されたインターフェースで
最初のThunderboltは、2011年に発売されたMacbook Proに初めて採用されました。
2013年に転送速度が倍になったThunderbolt 2が発表され、Thunderbolt2を搭載したMacBook ProとMacProがそれぞれ2013年に発売されました。
その際のThunderboltは、コネクタにMini DisplayPortを採用しています。




Thunderbolt3コネクタの形状はUSB Type-Cと同じですが、対応機器同士なら
最大40Gbpsの通信を行えます。
ただ、同じ形状でも規格自体が違うため、Thunderbolt3に対応していないUSB Type-C端子や、ケーブルもありますので注意しましょう。
見分け方は、ケーブルや機器に雷マークが印字されているので、簡単に見分けることができます。






*よく聞くUSB Power Delivery(USBパワーデリバリー)ってなに?



ここまでもご紹介してきた通り、USBはデータ通信だけでなく、エネルギー伝送つまり給電機能も行える規格です。

それまでもUSB BC(Battery Charging)という規格が存在していましたが、供給できる電力(ワット数)は、最大7.5Wしかありませんでした。
しかし、USB Type-Cが登場したタイミングで、給電規格が新しくなりました。
そして誕生したのが、USB Power Deliveryという規格です。
パワーデリバリーは最大100Wという、非常に大きい電力を供給することができ、
これにより、充電スピードが上がるだけでなく、ノートPCなどより電力を必要とする機器の充電も可能になりました。
GIN-ICHIで取り扱いしており、すでに多くのカメラマンさんにご愛用していただいているテザーツールズでは、現時点で、3商品のみUSB-PDに対応しております。
下記すべての製品が最大60WまでのPD対応となります。



・TETHER TOOLS(テザーツールズ) TetherPro USB-C to USB-C
(色が2種類、各色に対して長さが数種類あります)




・TETHER TOOLS(テザーツールズ) TetherPro USB-C to USB-C Right Angle
(色が2種類)




・TETHER TOOLS(テザーツールズ) TetherBoost Pro USB-C Core Controller Extension Cable
(色が2種類)






*USBケーブルの長さについて



上記で掲載した表には少し記載いたしましたが、USBケーブルは、規格のバージョンによって最大の長さが決められています。詳しくは早見表でご覧いただければと思います。

なぜ長さの制限があるかというと、高速伝送規格になるほど帯域が大きくなるので、信号の減衰も大きくなります。
したがって、延長したい場合は
電圧と信号を昇華させるためのリピーター内蔵の延長ケーブルの使用をおすすめします。

また、転送速度は遅い方に引っ張られるので延長ケーブルがUSB3.0でも元々のケーブルがUSB2.0だと、最終的な転送速度はUSB2.0になってしまいますので注意してください。


おすすめ延長ケーブル




GIN-ICHIで、取り扱っているテザーツールズは品質もよく、安定した信号を送れます。
普通は色が黒の物しかないですが、テザーツールズは視認しやすいようにオレンジの物もございます。




いかがでしょうか?!
身の回りに溢れているのに、なかなか混乱しがちな部分も多いUSBケーブルを
ご理解いただけたでしょうか?

上記でご紹介しているケーブルを始め
店頭では、様々なUSBケーブルのご用意がございますので
このカメラで使う場合は?この機器で使う場合は?と疑問がある場合は、ぜひご相談くださいませ♪



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